複数人で効率よくWebサイトを運用するためには、さまざまなことを取り決めておかなければなりません。
長く運用していく中で改善すべき点が見つかり、対応策を考えることもあると思いますが、運用前から取り決めておかなければならないルールも存在するのです。
そこで今回は、効率的にWebサイトを運用するコツをお教えします。しっかりと理解して、あなたにとって理想の運用体制を完成させてください。
1. ガイドラインを決めておくことでサイトに統一感を持たせる
複数人でWebサイトを運用するなら、運用メンバーの間で共通のルールが必要です。また、今は自分1人でWebサイトを運用していても、将来的に誰かに引き継いだり、仲間を迎えたりする可能性もゼロではありません。
そこで、Webサイトを運用するための共通のルールを決めておきましょう。ここでは、この共通のルールのことを「ガイドライン」と呼びます。
Webサイトの運用前にあらかじめガイドラインを決めておくこともあれば、運用していく中で追加することもあります。
ここからは、一般的なガイドラインの項目について解説します。
「記事のトップ画像」を定めて統一感を保つ
記事のトップ画像は、大抵のWebサイトのガイドラインで定められている項目です。
特に「どこから画像を取得してくるか?」という項目は、サイトの統一感を持たせるために重要です。サイト全体に統一感があると、読者から信頼を得ることができるからです。
また、「トップ画像のサイズ」も重要です。記事毎にトップ画像のサイズが違うと、統一感を持たせることができず見にくくなりますし、場合によっては信頼性に関わる可能性も考えられるからです。
「文章の書き方」もサイトの統一感を保つうえでは重要
複数人でWebサイトを運用する場合、文章の書き方に関するガイドラインも非常に重要になってきます。
もちろん文章の書き方は人それぞれ特徴があるので、すべての記事で完璧な統一感を持たせることは難しいです。
しかし、詳細なルールを設けることによって、ある程度の統一感を持たせることは可能です。
「数字はすべて半角英数字にする」「ユーザーではなく、ユーザと書く」など、細かなところまでルールを設定し、それを守ることで記事の品質が保たれます。
2. メンバーの数に気を配り効率良く運用する
効率よくWebサイトを運営するには、運用メンバーの数にも気を配る必要があります。
最終的な意思決定を行うリーダーがいるのは当然のことですが、それ以外にも「デザインを担当する人」「記事管理を担当する人」など、Webサイトの運用にはさまざまな担当者がいるものです。
しかし、メンバーの数が多すぎると、会議の調整や細かな連絡など、連携を取るだけでも大変になります。
運用メンバーの数を「業務が担当者の負担になりすぎない最小限の人数」に抑え、Webサイトを運営していく状態が理想です。
記事執筆を外注化する時は、基準を設けてライターを選定する
記事執筆を外注化する時も、ライターの数が多くなりすぎないように気をつけてください。
また、ガイドラインに沿った記事であることはもちろん、内容に誤りがないか、中身のない薄い記事になっていないかなど、厳しくチェックしましょう。
スキルの高いライターであれば、数記事書けばガイドラインに沿った品質の高い記事を納品できます。
しかし、何度言っても同じ間違いをしてしまうライターも存在します。そのような人に継続して記事執筆を依頼しても、管理に時間がかかるばかりで、記事管理の担当者を疲弊させるだけです。
一定の基準を満たさないライターは、思い切って契約を終了したほうが良いでしょう。
3. コミュニケーションツールを統一して正確性と効率を上げる
Webサイト運用を効率化するためには、運用メンバーのコミュニケーションツールを統一することも大切です。
個々のメンバーと連絡を取る時は「メール」で、会議の連絡をするときは「チャットアプリ」にするなど、複数のコミュニケーションツールを利用すると、メンバーは複数のツールに意識を向けなければなりません。
せっかくメールで情報を伝達したのに、それがメンバー全体に伝わっていない、なんてことにならないようにしましょう。まだツールを統一していないのであれば、今すぐツールの統一を検討してください。
「信頼性のメール」か「利便性のアプリ」か
信頼性のあるコミュニケーションツールを使いたいのであれば「メール」が1番です。インターネットが生まれてからさまざまな連絡手段が生まれましたが、根強くビジネスで利用され続けており、今後もなくならないだろうと予測されるのが「メール」だからです。
反対に、利便性を考えた最新のチャットアプリを利用したいのであれば、「チャットワーク」をおすすめします。
パソコンとスマートフォンの両方から利用でき、複数名に対して同時に情報を伝達することも可能です。ビジネスで利用する人をターゲットにして作られたツールですので、安心して利用することができます。
どちらも広く利用されているツールですので、使いやすいと思うほうを選びましょう。
4. Webサイトの目的を整理して必要のない作業をなくす
また、Webサイトの目的を整理して、必要のない作業をなくすことも大事です。
Webサイトを長く運用していくうちに、追加の業務が発生したり、必要のない業務が増えたりします。
「運用当初は、メンバーの認識合わせのために1週間に1度は会議していた」
…このように当初は必要であった業務も、半年後には「1週間に1度は回数が多すぎる」と感じるかもしれません。このような業務はなくしていく必要があります。
また、一度Webサイトを改善しようと考えると、「Webデザイン」「記事のコンテンツ数」「サイトの構成」など、さまざまな改善点が浮かび上がり、放っておいたらどんどん業務が追加される傾向にあります。
しかし、運用メンバーの業務量にはもちろん限界がありますので、正しい取捨選択を行うことが大切です。そこで、Webサイトの運用目的を改めて見直してみましょう。
仮に「顧客になることが見込まれる方の問い合わせを目的とするWebサイト」を運用していたとします。このとき「デザインでサイトの信頼性を高める」「良質なコンテンツを配信することによって、問い合わせの数を増やす」という2つの改善点があったとします。
ここですべての改善を行う余裕がなければ、より成果が出る改善に集中し、その他の改善点は最低限まで減らしてください。
こうすることで、必要のない業務を減らし、Webサイトの運用を効率化できます。
5. メンバーの作業負荷に気を配り効率化につなげる
Webサイトの運用を効率化したいのであれば、常に「運用メンバーの作業負荷がどれくらいなのか?」に注意を向ける必要があります。
基本的に、人は業務量が多すぎると「業務の改善」ではなく「業務をこなすこと」に手一杯となり、業務の効率化に意識が向けられなくなるからです。
本来であれば、業務で得た知識や失敗から得られた教訓を他の運用メンバーに共有して、同じ問題が発生しないようにするものです。
しかし、運用メンバーが自分の業務で手一杯になってしまっていた場合、忙しさのあまり本来共有されるべき知識が他のメンバーに共有されない事態が発生します。
すると、他のメンバーも同じ過ちを繰り返すことになり、顧客の信頼を落とすことにつながります。
また、特定のメンバーだけにノウハウが蓄積されると、何らかの理由でそのメンバーがいなくなってしまった場合、ノウハウの継承が難しくなってしまいます。
そうならないためには、以下の2点が重要なポイントです。
- 運用メンバーの業務量を把握し、1人で業務を抱えすぎる状況を避ける
- 知識や失敗を共有し、個人ではなく会社単位でノウハウを蓄積する
この2点を意識することによって、Webサイトの運用を効率化する土台が完成するでしょう。
このように、効率的にWebサイトを運用するには多くのコツがあります。
これらのコツはサイト運営以外にも、これからあなたがさまざまな組織を運営していく上で応用できるものばかりです。
今回ご紹介したことをマスターして、賢くWebサイトを運用してくださいね。
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