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Webマーケティング成功のカギはプッシュ型とプル型の使い分けにあった!その理由とは?

一昔前まで広告というと、テレビCMや新聞広告がメインでしたが、今ではWeb無しには広告やマーケティングを語ることができないほどになりました。

Webマーケティングと言えば、FacebookやTwitterに代表されるSNSや動画配信サービス、リスティング広告、メルマガやLINE@など、様々なツールがあるので、どこから手を付けていいか混乱している人も多いのではないでしょうか?

このような問題を解決してくれるカギがプッシュ型とプル型の使い分けにあったんです。
ここでは、その理由を探るべく、プッシュ型とプル型マーケティングについて詳しく見ていきましょう。

プッシュ型のマーケティングとプル型のマーケティングの違いとは?

マーケティングは、プッシュ型とプル型に大きく分けることができます。
プッシュ型は、英語で「Push」、つまり押すということです。

プル型は、英語で「Pull」、つまり引くということです。
ここでは、これらの二つのマーケティングはどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。

プッシュ型マーケティングとは?

プッシュ型は、自社の商品やサービスにまだ興味のないお客さんに対して、こちらから売り込むマーケティング手法です。
この場合、お客さんは受動的であり、売り手が積極的に自社の商品やサービスを押すということになります。

多くの場合は、ターゲットをカテゴライズすることができるものの、不特定多数に向けて行うマーケティング戦略です。
商品の売りこみだけでなく、ブランド戦略や認知度アップを目的とした場合もあります。

プル型マーケティングとは?

プル型は、お客さんの興味のありそうな商品やサービスを準備しておいて、お客さんが興味を持ってくれれば情報が与えられる状態を作っておくというマーケティング手法です。

この場合は、お客さんが能動的であり、売り手はお客さんに来てもらえるまで待っている状態です。
これをお客さんが動いてくれる仕掛けを作って待つという意味で引くと表現しています。

このマーケティング方法が成功すると自社の商品やサービスに興味を持ったお客さんが集まってくるので、内容の濃い集客ができる手段ということができます。

プッシュ型とプル型の違い

このように押すか引くかという一見すると正反対のように思える手法の二者ですが、どのような違いがあるのでしょうか?
Web以外に関して言えば、プッシュ型とプル型のマーケティング手法は明確に分かれていました。

ですが、Webに関しては、その境目があいまいになってきています。
基本的には、自社の商品やサービスをお客さんに届けたい、売りたいという目的はプッシュ型プル型に共通しています。
では、なぜこの2つに分けて考えるのでしょうか?

それは、予算、集客目標、期間など、様々な条件に応じてプル型かプッシュ型かを選択することで、より効果的な集客ができるためなのです。

具体的に プッシュ型、プル型ってどんなもの?

では、実際にプッシュ型とプル型には、どのようなものが該当するのかを具体的に見ていきましょう。

プッシュ型マーケティングの具体例

Web以外に関して、テレビCM、折込チラシ、新聞・雑誌などの紙媒体広告、DM(郵送型のダイレクトメール)など、従来の「媒体」と呼ばれるものは多くがプッシュ型にあたります。

Webに限定してみると、メルマガ、DM(ダイレクトメッセージ)、LINE@などが該当します。

プル型マーケティングの具体例

プル型は、Web以外に関して言えば、展示会や口コミのみで、あまり多くありませんでした。
ですが、考え方によっては、実店舗を構えることもプル型のマーケティング手法であり、お客さんが好むような店構えやディスプレイにすることなどもその一部ということができます。

Webに関しては、ブログやホームページ、リスティング広告、SNS、YouTubeなどがプル型に該当すると言われています。
SEO対策も、プル型に含まれます。

プル型とプッシュ型の判断が難しい事例

実店舗の看板は、どちらにあたるか判断が難しいものの代表例です。
そのWeb版として、バナー広告も同じく微妙な位置づけです。

一般的にはプル型に分類されるリスティング広告やSNSですが、プッシュ型のような使い方をされることも増えてきています。
このようにプッシュ型とプル型の線引きはあいまいになってきており、使い方によってどちらにでもなるメディアも存在するのです。
その分、何となくではなく、適格に使い分けることがより重要になってきていると言えるでしょう。

プッシュ型のメリットとデメリット

プッシュ型とプル型には、それぞれメリットとデメリットが存在します。
それをしっかりと把握し、自社の状況に適した手法をうまく組み合わせることで、より有効でコストパフォーマンスが高い広告やマーケティングができるのです。

まず、プッシュ型に関して、メリットとデメリットを見ていきましょう。

プッシュ型のメリット

プッシュ型のメリットを挙げてみましょう。

  • 一度に多くの人に対してアプローチできる
  • 一人当たりで考えるとコストは安い
  • 自社の商品やサービスの周知ができる
  • ブランド価値を高めることができる

プッシュ型のデメリット

デメリットとしては、

  • 方法によっては、一度に大きなコストがかかる
  • 押し売りになってしまうと、逆にマイナスイメージを与えてしまう可能性がある
  • 一度で簡潔してしまうので、集客数をキープするには継続する必要がある
  • 無駄打ちになる可能性もある

などが考えられます。

プッシュ型マーケティングをうまく使うためには

プッシュ型マーケティングで失敗しないためには、ターゲット設定がとても重要です。
プッシュ型にはコストがかかる場合が多いので、やみくもに広告をしても無駄になる可能性が高いと言えます。

そのため、誰に自社の商品やサービスを知ってほしいのか、そのためにはどこに広告を打てばいいのかということを、しっかりと見極める必要があります。

プル型のメリットとデメリット

ではプル型にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

プル型のメリット

プル型のメリットとしては、

  • 内容の濃いお客さんが集まる
  • 比較的コストが安い手法が多い
  • 一度仕組みができれば、継続的な集客が見込める
  • プル型の手法は、財産として蓄積できるものが多い

などがあります。

プル型のデメリット

プル型のデメリットは、以下のようなものが挙げられます。

  • 情報を届けられる人数に限りがある
  • 集客の仕組みを作るのが難しい
  • 効果が出るまで時間がかかる
  • 自己満足で終わってしまいがち

プル型マーケティングをうまく使うためには

プル型マーケティングは一度に大きなコストをかけずに始められるものが多いため、やみくもに手をつけがちです。
ですが、プル型は仕組みを作り上げることで始めて集客が見込めるのです。
始める前にゴールを明確にしておく必要があります。

プッシュ型とプル型、具体的にどうやって使い分ける?

プッシュ型とプル型にはそれぞれにメリットとデメリットがあります。
これらを最適に組み合わせることで、継続的に成功するマーケティング、その先にある売り上げにつなげることができるのです。
では、プッシュ型とプル型をどのように組み合わせればいいのでしょうか?

個人で起業する人の例

個人で起業をする人の場合には、かけられるコストも時間も限られています。
そんな中おすすめの方法は、プル型としてブログで自社のサービスなどを紹介し、それをSNSなどでプッシュ型として発信するというものです。

この場合、一般的にはプル型にあたるSNSをプッシュ型として活用しているのがポイントです。
規模が大きくなるにつれ、ブログをホームページに、SNSをリスティング広告やその他媒体に、移行させていくことになります。

ECサイトの例

ECサイトの場合は、プル型として、まずは販売サイトや商品ページの作りこみがあります。
魅力的なページを作ることが最も重要です。

同時に、プル型のマーケティングとして、取り扱っている商品の活用方法などの便利情報を集めたサイトを作り、そこから販売ページに誘導するという方法が有効です。

プッシュ型としては、リスティング広告、SNS、その他媒体で、商品ページへつながる導線を増やしていきます。

イベント告知の例

イベント告知は、その時一度きりになるものなので、プル型マーケティングを作りこむ時間がないことが多いです。
そのため、プッシュ型のマーケティング手法に頼ってしまいがちです。

そんな中でうまくプル型を活用する工夫として、普段から作りこんでいるブログやSNS、ホームページなどをしっかりと作りこむのがおすすめです。

プッシュ型のマーケティングをする前に、その受け口となるツールをしっかりとすることで、相乗効果が見込めるのです。

プル型を育てながら、ポイントでうまくプッシュ型を利用しよう

プッシュ型とプル型のマーケティングには、様々な方法があり、そしてそれぞれにメリットやデメリットがあります。
これらをうまく組み合わせることで、プッシュ型のデメリットをプル型のメリットで打ち消したり、逆にプル型のデメリットをプッシュ型のメリットで打ち消したりすることが可能になります。

さらには、組み合わせによっては相乗効果を高めることもできるのです。

より効果的なマーケティングを実現するために


では、プッシュ型とプル型のマーケティングをどのように組み合わせるのが正解なのでしょうか?
全ての商品やサービスによってそれは異なるため、これをやれば絶対に効果が出るというものはありません。

ですが、ユーザーの心理をしっかりと考えることで、より正解に近づけることができるのです。

ユーザーの心の動きを理解しよう

ユーザーは商品を知ってから実際に購入に至るまで、どのような心の動きをするのでしょうか?
よく使われる考え方として、アルファベットの頭文字をとってAISASというものがあります。

具体的には、

Attention:注意を引く

まずは商品を知らない状態から、商品を知ります。
知るきっかけは広告、口コミ、紹介、店頭など様々です。

Interest:関心を持つ

新たな商品を知っても興味がなければ何気なく通り過ぎていってしまいます。
中でも自分に関連性のある商品やニーズのある商品に関心を持ちます。

Search:検索する

商品やサービスに興味を持った後は、詳しく知りたいという心理が働きます。
そこで検索をするなどの、アクションに移るかを判断するための行動に移ります。

Action:行動する

自分にとって有益・必要だと判断した場合には、購入などの行動に移ります。

Share:情報を共有する

特に印象的な商品やサービスは、知人に紹介、口コミサイトなどに情報共有します。
ここで注意しなければならないのは、情報共有されるのはいい情報だとは限らないということです。

ユーザーの心の動きを想定してマーケティング計画を立てよう

このAISASというユーザーの心の動きを想定して、さらには広告やマーケティングにかけられる予算と合わせてマーケティング計画を立てていきましょう。

Attention:注意を引く

わかりやすいものや、注目を集めやすい商品やサービスには、様々な媒体を活用した広告が効果的です。
コアな商品やサービス、しっかりと説明が必要なものに関しては、ホームページなどの情報を充実させてそこにお客さんを呼び込むような導線づくりが重要になります。

ここでWebマーケティングとして注目する点は、プル型として蓄積してきたブログやSNSなどが、成長すればプッシュ型広告としても効果を持ち始めるということです。

Interest:関心を持つ

関心を持ってもらうためには、ターゲットを絞った表現が重要です。

その商品サービスによってどんなメリットがあるか、どんな課題を解決できるかということを明確に示すことで、関心を持ってもらえる確率が高まります。

Search:検索する

インターネットの発展で、検索すればすぐに情報が出てくるようになりました。
そのため、興味を持ったお客さんが商品やサービスを検索することを前提とした導線づくりが重要です。

リスティング広告やSEO対策、自社ホームページをしっかりと整えることも効果的です。

Action:行動する

お客さんがアクションしようと思い立った時にすぐに購入に至れる導線を整えておく必要があります。
インターネットで購入できるようにしたり、購入できる店舗の情報を整理して記載しておいたりするなど、工夫が必要です。

ここが整っておらずお客さんが煩わしさを感じてしまうと、せっかくのアクションの気持ちが弱まってしまいます。

Share:情報を共有する

商品を売ってしまったら終わりではなく、それを良い情報共有につなげてもらえるように、アフターサービスや購入後のあいさつなどの接触も必要です。

購入者から共有される情報を参考にする人も多く、口コミサイトで上位にランキングすることで新たな顧客獲得に繋がります。

まとめ

いかがでしたか?

インターネットの発展で、どんどん新しい媒体やマーケティング手法が生まれています。
それらをうまく活用することで、費用対効果の高い広告・マーケティングを行うことができるのです。

そのカギとなるが、適所適所でプッシュ型とプル型の手法を使い分けることにあります。
Webマーケティングのメリットは、工夫次第で少しからでも読効果的なマーケティングができる可能性を秘めていることです。

まずは自社の商品にどのような手法が適しているのかを判断し、長期的な計画を立ててマーケティングを始めていきましょう。

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