ライティング

知って得する!!文章校正が上手くなる3つのポイント

読者を惹きつける文章を書くために必要となる要素のひとつに「文章校正」があります。文章校正とは、誤字・脱字・文章の誤り・不適切な表現などを修正する作業の事で、出版する前の最終工程作業に該当します。

正しく文字や表現が使用されていなければ、読者が困惑したり、書き手の意図が正しく伝わらなかったりするため、この工程は文章を世に送り出す上で、避けては通れない作業になります。

今回は、文章校正が上手くなる3つのポイントをテーマに文章校正をスキルアップさせる方法を解説していきます。

文章校正のコツ 〜基礎編〜

文章校正と一口に言っても、どのように行えば良いのかわからないという人は多いのではないでしょうか?文章校正についての正しい情報も少なく、わからないままライティング業務を行っている人も少なくないはずです。

冒頭でも少しお伝えしましたが、文章校正とは、文中にある誤字脱字、誤った表現などを何度もチェックを重ね、修正していく作業の事を指します。文章を書いて生計を立てているのであれば、必ずおさえておきましょう。

集中できる環境を整える

机の上を整理し、集中出来る静かな環境で文章校正は行いましょう。集中力が高まれば、修正点も見えてきます。書き手であれば、執筆時には気づかなかったリズム感の悪さや文章のフロー、一貫性の無さなどにも気づく事が出来ます。

作業環境が整理されていないと、無駄なものを削ぎ落していく校正作業ははかどりません。まずは環境から手に入れる。校正開始前の準備となりますが、その準備が後の校正作業に大きな違いを生み出します。

印刷する

文章校正を行う際は、必ず印刷して行うよう努めましょう。PC画面上で校正を行うと、いつでも修正する事が出来るので、修正点を発見するごとに修正を行ってしまうと、注意が散漫になってしまい、文章全体の流れやフローを客観的に眺める事が出来なくなります。

そのため、校正する際は、印刷し赤ペンで修正する点にチェックを入れていくようにします。原稿を客観視出来なくなると、どの部分を修正しているのか、どうすれば全体的なまとまりが出るのかなどのポイントを抑える事が出来なくなるので、校正作業自体に校正が必要となってきます。

また、印刷するとその限られた文章の中で修正点を見つけるといった「上限設定」を行えるため、集中力が増し作業効率もアップします。

文章校正のコツ 〜中級者編〜

文章校正は、複数人で行うとより効率よく良い作業結果が得られる事が多いです。その理由は、ひとりの人間が校正した文章を、客観的にチェックする事で、新たな間違いや、違和感に気づく事があるからです。

人間の常識とは、「18歳までに身につけた偏見のコレクション」と表現した科学者がいましたが、自分の中での常識やルールが、他の人にとっても同じかどうかはわからないのです。

そのため、複数人で文章校正を行えば、より効率よく作業を行う事が可能となります。また、複数人でチェックすると著作物の模倣やコピーを書き手が気づかずに行っている場合にも気づきやすくなるので、校正する人間の数は多ければ多いほど良いです。

文章校正ツールは使えるか?

校正ツールと言えば、ワードの校正機能などが一般的だと思いますが、実際に使ってみてどう思われましたでしょうか?答えはノーです。文章校正ツールは現時点ではまだまだ人間には遠く及びません。

理由は簡単です。人間の作った文章にはコンピューターの人工知能では、認識出来ない表現や意味が多数存在しているからです。校正ツールが校正したものを人間が校正しなければいけないので二度手間になります。

確かに感情を入れず客観視するという作業だけにフォーカスすれば、人間よりもコンピューターに軍配は上がると思いますが、文章には感情があり、温度があるため、コンピューターにはその判別は難しく、実際に使用してみてもデタラメな校正結果ばかりが残ります。

将来的にAIが進化していけばわかりませんが、現時点ではチェック項目が増えるだけなので、校正ツールの使用は避けるべきです。

文章校正のコツ 〜応用編〜

いくつか文章を校正する方法をインプットしたら、それをベースに新たな校正方法を知っておくと、さらに文章校正の幅は広がります。やはり最終的に人間のチェックに勝るものはありません。

文章校正という作業は、機械的に行うと飽きてしまい辛く感じてしまうものです。しかし、校正の先にあるものに意識を向けて作業を行うと、非常に価値のある業務である事を実感出来るはず。この章では、文章校正のコツ 〜応用編〜 と題し、さらなる文章校正術を学んでいきましょう。

音読する

校正初心者の域を脱し、校正にも慣れてくると、新たな問題が浮上します。それは「手抜き」です。連日連夜PC画面とにらめっこしながら文章の校正作業を行っていると息が詰まります。人間心理として、嫌気がさすような状態で同じ作業を繰り返し行えば、手を抜いてしまいたいと思うのは当然と言えば当然です。

文章校正というのは、冒頭でも述べたように、出版直前に行う最終チェック工程なので、「完璧な状態」でなければいけません。手抜きをすれば、その文章が出版される事はなくなりますし、編集者としてのニーズもなくなります。

真面目な人・几帳面な人をはじめとした完璧主義者ほど陥りやすい罠で、何度も読み返したし、もう良いだろう、多分大丈夫だろう、、、といった「作業を早く終わらせたい衝動」にとらわれてしまうと、必ずと言って良いほど手抜きが起こってしまいます。

この問題点を克服するには「音読する」事です。声に出して読み上げる事で、文章の流れやリズムを目と耳で確認する事が出来るため、間違いを発見しやすくなり、校正力も飛躍的に向上します。

音読する事で、文章全体のリズム感を向上する事が出来れば、自ずと文章自体のクオリティもそれに比例するように高まるため、読者の反応にも変化が起こります。

延々と黙読ばかりを続けチェックしていれば飽きてしまい嫌気もさすでしょうが、他の校正方法を行う事で、編集者側も集中力を保ったまま校正を行う事が出来るというわけです。

また、声に出して読むと、眠気もなくなります。どうしても音読出来ない状況の場合(のどに炎症を起こしているなど)は、パソコンの自動音声読み上げ機能を利用すると良いです。最近では、人間の声に近い読み上げを出来るソフトも開発されていますし、他言語に対応しているので日本語以外の文章校正も可能です。

時間差による校正

時間を置いてから文章校正を再度行うと、初回校正時には気づかなかった修正点が見えてくる事があります。これは書き手にも言える事なのですが、執筆作業にも波があります。調子が良い時は、集中して何時間でも執筆する事が出来るのに、気が乗らない時は、パソコンの画面を見るだけでため息が出たり、ひどい場合だと手がしびれて作業自体が困難になったりする事もあります。

文章作成ばかりを行っていると、意識がそれだけに向いてしまい、息が詰まってしまいます。軽いスランプのようなものだと思いますが、そうなると上で例に挙げたような状態に陥ってしまい、文章校正自体の精度も落ちてしまうというわけです。

納期に余裕を持って作業した方が良い理由のひとつに、このような問題点が起きるリスクがあるためです。無理をせず心地よい心理状態を保ちながら作業を行うと、このような状態には陥りににくいので、一度校正に行き詰まったら、一息入れて時間を置いてから再度校正を行ってみるのもひとつの方法です。

客観的にチェックすることを意識しよう

文章校正のコツは、俯瞰して文章をチェックしていく事です。そのために、印刷する、音読する、時間差で校正してみるといった方法を取り入れる事で、PC画面上での校正では見えてこなかった問題点を見つける事が可能となります。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP