以前、ベネフィットについての記事をかかせていただき、ベネフィットとは?とかターゲット(ペルソナ)設定からのベネフィットの設定方法などをご紹介しました。
今回はベネフィットを考えるときの方法の一つとしてFABフォーミュラの公式を使った方法をご紹介します。
ベネフィット?とかペルソナ?という方は下記の記事もあわせてお読みください。
ベネフィットとは?メリットと何が違うの?WEBマーケティングにおける設定方法
ターゲット(ペルソナ)設定についての記事もありますよ。
ペルソナとは?実践で使えるペルソナの作り方
ベネフィットとは
まず、簡単にベネフィットの説明をします。
ベネフィットとは
「顧客が商品を買うことで得られる本来の利益」
という意味のマーケティング用語のことです。商品やサービスを利用することによって得られる感情的な利益と考えていただければよいかと思います。
例えば、ケーキを買う時のことを想像してみてください。
ケーキの特徴(メリット)には、甘い、おいしい、見た目がキレイなどあります。
でも私が子どもの誕生日ケーキを買う場合は、子どもにケーキ自体をプレゼントしたいのではなくて、そのおいしそうなケーキをプレゼントした時の子供の喜ぶ顔が見たいと思ってプレゼントしています。
ケーキ自体(の特徴やメリット)がほしいのではなくて、おいしそうなケーキをプレゼントすることによって得られる未来の利益(子どもの喜ぶ顔)がほしいのです。
もちろん、ケーキ自体(の特徴やメリット)を重要視される方もいるので、特徴(メリット)を伝えるのがいいのか、ベネフィットを伝えるのがいいのかはターゲット(ペルソナ)によります。
FABフォーミュラとは
FABフォーミュラとは、商品やサービスの魅力を4段階に分類した公式です。
- Feature(機能・特徴)
- Advantage(利点)
- Motive(動機)
- Benefit(利益)
世界的なダイレクト・レスポンス・コピーライターのマイケル・フォーティン氏が提唱したものです。
頭文字のF、A、BをとってFABフォーミュラとよびます。
Motiveの「M」はどこに行ったかは謎です。
それでは4つの要素を順番にみていきます。
Feature(機能・特徴)
FABフォーミュラの「F」をつかさどるFeature(機能・特徴)とは
その商品・サービスが持っている機能、特徴、スペックのことです。
手元にiPhone7があるのでiPhone7を例にするとFeature(機能・特徴)は次のようになります。
- 4.7インチ
- 138g
- 128GB
- Apple A10プロセッサ
- 防水
- 4.7インチ→今までのよりも大きく文字などが見やすい
- 138g→性能が上がったのに軽い
- 128GB→1枚3Mの写真が約24700枚保存できる
- Apple A10プロセッサ→iPhone6の2倍のスピード
- 防水→水没しても大丈夫
- 4.7インチ→目が疲れにくくなるから
- 138g→持ち運びやすいから
- 128GB→容量をきにせずに、とにかく写真や動画に残しておきたいから
- Apple A10プロセッサ→ストレスなく操作できるから
- 防水→台所でレシピを見ながら料理ができるから
- 4.7インチ→大きな画面なので書類を見ることもでき、仕事で使用する機会が増えるので効率が上がる
- 138g→軽いのでランニングの時に持っていける
- 128GB→容量を気にせずに、たくさんの思い出をとっておける
- Apple A10プロセッサ→ストレスなく動作するので、スマートフォンで出来ることが増える
- 防水→料理のレパートリーが増え、健康にも気をつかうようになる
- Feature(機能・特徴)
- Advantage(利点)
- Motive(動機)
- Benefit(利益)
Advantage(利点)
FABフォーミュラの「A」をつかさどるAdvantage(利点)とは
その商品・サービスの持っているFeature(機能・特徴)によって生まれる利点や効果のことです。
先ほどと同じようにiPhone7を例にAdvantage(利点)を出すと次のようになります。
Motive(動機)
FABフォーミュラに入れてもらえなかったMotive(動機)とは
ターゲット(ペルソナ)が商品・サービスを求める動機の事です。
ターゲット(ペルソナ)がどういった動機でが商品・サービスを選ぶのか?
これはいいかえれば、Feature(機能・特徴)がターゲット(ペルソナ)のどういった欲求を満たすのか?ということになりますね。
「138g」というFeature(機能・特徴)がターゲット(ペルソナ)のどんな欲求を満たすのか?
「防水」というFeature(機能・特徴)がターゲット(ペルソナ)のどんな欲求を満たすのか?
と考えればわかりやすいですね。
Benefit(利益)
FABフォーミュラの「B」をつかさどるBenefit(利益)とは
その商品・サービスの持っているFeature(機能・特徴)がもたらす未来の利益です。
冒頭のベネフィットの説明でケーキの例を紹介しました。
■ケーキのFeature(機能・特徴)
「ケーキのFeature(機能・特徴)」というとなんだかおいしそうに感じませんが、下記のようなものがあります
・甘い
・おいしい
・見た目がワクワクする
私が、子どもの誕生日用にケーキを買う時の決め手は、「こどもが喜ぶかどうか?」です。
このケーキは甘いから、おいしいからといって子どもの誕生日に買おうとは思いません。
「このケーキを買ったら、おいしそうだし見た目もワクワクするから子供の喜ぶ顔が見れるなぁ」と思って選びます。
「甘い」とか「おいしい」といったケーキのFeature(機能・特徴)が子供を喜ばせ、その笑顔をみた自分はきっと満足するだろうという期待感で購入しているんですね。
ターゲット(ペルソナ)が、その商品・サービスのFeature(機能・特徴)を使ったり、利用することによって得られる未来のワクワク感や満足感をベネフィットといいます。
iPhone7を例にBenefit(利益)を考えると下記のようになります。
FABフォーミュラを使ってベネフィットを考える方法
これまでに説明してきたFABフォーミュラをつかうと、たった3つのステップでターゲット(ペルソナ)に響くベネフィットが作れます!
Feature(機能・特徴) → Advantage(利点) →Benefit(利益)
上の順番でやっていけばベネフィットが出来ちゃいます!
1.Feature(機能・特徴)を書き出す
1番最初に商品・サービスのFeature(機能・特徴)を思いつくだけ書き出します。
できるだけ多く、みんなが当たり前だということも書き出すようにします。
iPhone7だと「電話ができる」、「インターネットができる」など、当たり前ですが、そういったこともとにかく書いていきます。
例なのでiPhone7のFeature(機能・特徴)を一つだけ挙げます。
「4.7インチ」
2.Feature(機能・特徴)からAdvantage(利点)を考える
「1」で挙げたFeature(機能・特徴)がどういった利点や効果を生み出すか?を挙げていきます。
「4.7インチ だから 文字が見やすい」
「4.7インチ だから 仕事で使う書類が見やすい」
「4.7インチ だから 横にしたときに表示されるキーボードが増えている」
「4.7インチ だから 1画面で見れる領域が広い」
3.Advantage(利点)から未来にあるワクワク感を想像する
「2」で挙げたAdvantage(利点)を受けた場合に想像できるワクワク感、満足感を考えます。
そのワクワク感や満足感がそのままベネフィットになります!
・Advantage(利点)
「4.7インチ だから 文字が見やすい」
これが
・Benefit(利益)
「4.7インチなので文字が見やすい。いままでスマートフォンを嫌がっていた父も表示が大きいならとガラケーからの変更を検討している。孫たちとのテレビ電話などこれから連絡する機会が増えそうで楽しみだ。」
こうなります。
そして、
・Advantage(利点)
「4.7インチ だから 仕事で使う書類が見やすい」
これも
・Benefit(利益)
「4.7インチなのでエクセルやPDFも閲覧できる。ちょっとした電車の待ち時間などにも対応でき、仕事の効率があがる。」
こうなっちゃいます。
上の2つを見てわかると思いますが、誰にとってのベネフィットか?というところが違いますね?
ベネフィットを考えるときには、ターゲット(ペルソナ)設定が重要になってきます。
例えば、上に挙げた例のターゲット(ペルソナ)設定はそのままで、伝えるBenefit(利益)を変えると全く響かない効果のないものになってしまいますね。
ですので、もしあなたがベネフィットを設定する際にはターゲット(ペルソナ)設定をしっかりと行ってください。
まとめ
今回はFABフォーミュラのご紹介と、FABフォーミュラを利用したベネフィット設定についてお話しました。
FABフォーミュラとは、商品やサービスの魅力を4段階に分類した公式で、その4つの要素は下記になります。
そして、ここからベネフィットを作る際には、まずターゲット(ペルソナ)設定を行い、
Feature(機能・特徴) → Advantage(利点) →Benefit(利益)
の順番で行くとベネフィットが作成できちゃうというお話でした。
あなたも、これを読んで「刺さるベネフィット」を考えてみてください!
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