コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、見込み客や顧客に対し「情報価値」を与え、知識と商品に対する価値判断基準を身に付けてもらい、よりスムーズに、そしてより多くのお客様から「見込み度の高い問い合わせ」を獲得するためのマーケティング手法です。
大切なのは、「競合に勝つこと」よりも「お客様に喜んでもらうこと」
コンテンツマーケティングを始める際、競合会社と比較して「うちに情報価値などあるのだろうか?」と考えてしまう方もいるでしょう。しかし、言うまでもなく、あなたが相手にしているのは競合会社ではなく、お客様一人ひとりのはずです。
まずは、「お客様に喜んでもらうにはどうしたらいいのか?」を考えるようにしましょう。
「当たり前」の情報にこそ価値がある
あなたが「知っていて当然」「できて当たり前」と思っていることも、多くの人にとっては、初めて知る情報です。つまり、あなたにとっての「当たり前の知識」がそのまま「情報価値」であることを、まずは認識しましょう。
専門的過ぎる情報を提供しても、かえってお客様を戸惑わせてしまいます。あなたはプロですが、お客様は一般の人です。そこを正確に把握することがコンテンツマーケティング、およびその先の「商品購買」へとつながる第一歩なのです。
さまざまな業界の優秀なコンテンツマーケティング事例7選
それではこれから、筆者がさまざまな業界のコンテンツを見てきた中で「これはすごい」と思った事例を7つご紹介いたします。
「」内はコンテンツ名。()内はその企業が属する主な業界です。
それでは早速見ていきましょう。
株式会社ルーシー「バズ部」(インターネットマーケティング関係)
引用元:株式会社ルーシー「バズ部」
この会社の「バズ部」というコンテンツは、インターネットマーケティングを行っている人間であれば知らない人はいないほど有名なコンテンツです。インターネットマーケティングでわからないことがあっても、「バズ部」で検索すれば解決できてしまうほど、優秀でわかりやすい情報を配信し続けています。
さらに、これから紹介する他のコンテンツサイトの多くは、このルーシーという会社のクライアントサイトです。それほど、この会社が日本のインターネットマーケティングに与える影響は大きいということです。
これからコンテンツマーケティングを始めようというのであれば、「バズ部」のことは覚えておいて損はないでしょう。
株式会社クラシコム「北欧暮らしの道具店」(北欧系輸入雑貨店)
この会社のサイト「北欧暮らしの道具店」は、コンテンツマーケティングのお手本ともいうべきサイトです。
このコンテンツの素晴らしいところは、あくまでも「暮らしの提案」をしている点です。「暮らし方の事例」を紹介し、それを提案する。そして、その際に「こんな商品もありますよ」と、さりげなく伝えるのです。
押し売りをするのではなく、「こういった暮らしがあります」→「そこではこんな道具が使われています」→「こんな商品もありますよ」と、あくまでも「暮らしの提案」に徹することで、価値基準を上げ、その後の購入につなげやすくしているのです。
もしあなたの会社が「商品」をメインに販売されているのであれば、このサイトを参考にしてみると良いでしょう。
ガシー・レンカー・ジャパン「ニキペディア」(化粧品、ニキビケア)
この会社の最も有名な商品は「プロアクティブ」です。10年以上前から安定して売れ続けているニキビケア商品で、あなたも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
その売上を支えているのは、人気タレントが出演するテレビCMと、「ニキペディア」というコンテンツサイトです。
CMで認知度を広め、詳しく知りたい方が「プロアクティブ」を検索すると、「ニキペディア」のページが検索のトップに表示されます。
このサイトが素晴らしいのは、ニキビの基礎情報や対策など、さまざまな情報がわかりやすく掲載されているところです。ニキビに悩んでいる人に有益な情報を与えることで、「この会社のケア商品を買ってみようかな」という気持ちになってもらうわけです。もちろんプロアクティブのお試しセットを申し込むこともできます。
弁護士法人ベリーベスト法律事務所「コンテンツ名は会社名と同じ」(法律関係)
引用元:弁護士法人ベリーベスト法律事務所
この法律事務所のサイトでは、実際にあった事例や質問などを、細かくわかりやすく情報として公開しています。
この法律事務所が常々明言しているのは、法律相談に来る方の悩みの80%は「正しい知識」を持っていれば、誰でも解決できるということです。
サイトで正しい情報を公開することで、残り20%の「自分では解決できない問題」を抱えた方の信頼を得ています。実際、月間で1,100件ほどの依頼がくるそうです。
株式会社LPN「ストレッチポール公式ブログ」(健康器具、美容関係)
この会社が販売している商品は「ストレッチポール」という健康器具です。その購買につなげるために、サイト上において、自宅でできるストレッチ法などを紹介しています。
しかし、その多くはストレッチポールを使わずにできるストレッチ法なのです。「それでは売れないのでは?」と思うかもしれませんが、お客様が新しいストレッチ方法を知りたくて頻繁にサイトを訪れるうちに、「ちょっとストレッチポールも試してみようかな」と思うようになるわけです。
この事例は、健康器具や美容商品、または鍼灸院や整体院などでも有効に使える方法です。あなたがこのような業界に属しているなら、このサイトは参考になるでしょう。
株式会社プリカ「PLIQUA BOOK」 (パーティードレスのレンタル業)
この会社のメイン事業は、ウェディングや祝い事などで着るパーティードレスのレンタルです。そのため、サイトではパーティーごとのドレスコーディネートのコツや選び方などを中心に発信しています。また、パーティーのマナーなどについても、わかりやすく掲載しています。
パーティーを控えた方々が、そうした情報を求めてこのサイトにアクセスし、有益な情報を得るうちに、この会社のバッグやドレスをレンタルするというわけです。
ベルリッツ・ジャパン株式会社「ベルリッツ・ブログ」(英会話教室)
引用元:ベルリッツ・ブログ
この会社は英会話教室を運営しており、サイトでは無料で「英会話トレーニング」を受けることができます。ただし、他の英会話サイトと大きく異なるのは、トレーニングごとに「音声」が入っている点です。発音を文章で説明するのは難しいだけに、お客様には嬉しいサービスだと言えるでしょう。
その結果として、月間平均で200件以上の問い合わせをコンスタントに獲得しているようです。
また、このサイトの優れている点にSEO対策があります。
例えば、「英語 秋」と検索する人のほとんどは、「秋は英語でなんと言うのか」を知りたくて検索をかけます。そこで、タイトルを「秋=fall/autumn」とすることで、タイトルだけで答えがわかるだけでなく、SEOキーワードを含めることで検索にかかりやすくしているのです。
「当たり前の価値」のさがし方
以上、筆者が実際に見てきた中でも、特に優秀だと感じたコンテンツマーケティングの事例を7つご紹介しました。
手がけている業種はさまざまですが、この7社に共通しているのは、
「お客様になってもらうには、どんな情報を提供すればいいのか?」
を常に考えている点です。
すると、自分が普段「当たり前」だと思っていることの価値に気付くのではないでしょうか。
まずは、その「当たり前」を箇条書きにしてみるといいかもしれません。書き出すときのポイントは、「一般の方に自分の業界をどうやって説明するか」です。
おそらく、書き出したことのほとんどに対して「わからない」と言われるはずです。
それこそが、あなたの持つ「当たり前の価値=情報価値」であることを、しっかり覚えておきましょう。
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